2009年8月8日土曜日

官僚好みのマニフェスト点数化

マニフェストを2005年当時のもの、そして2009年のものを読み進めて、この国が直面している、そして国民の皆様が感じている将来への不安、日本社会の閉塞感、日本の国際的ポジションの地盤沈下が何故起きたのかを考えています。

そして、既に指摘されてきたことですが、”マスコミと官僚が政治を小さなものに貶めている”ことに改めて気が付きました。

マニフェストの点数評価がこのところ新聞、テレビなどで話題になっていますが、確かな確度でこの点数化の発想は官僚が仕組んだものでしょう。

会社でもそうですが、比較表と点数化をするとなにやら分かった気になるトリックなのです。一見方向が決まるようでこれらからは何も決まらないと言うのが本当の姿です。そしてこのレベルで留まってビジネスのタイミングを逸するような組織を称して、大企業病とか官僚化した組織と皆さんは呼んでいると思います。

とくに点数化は自分の決断の責任を玉虫色にするための手段です。とくに官僚のように。。。。。

今回の選挙でマニフェストを「点数化比較のレベル」に貶め、政治のあるべき姿を目くらましの状態にしているのが、マスコミであり、公平性を装った機関だと言う現実に国民は気が付くべきでしょう。
それが何故かという突っ込みも必要でしょうが、今はそう言う社会環境にあるという事実認識がむしろ重要です。

会社でも、情勢変化の風を肩で感じて、迅速に決断もって投資・撤退が出来るところは成長する企業です。リスクもありますが緊張感があるダイナミックな動きができます。
その経営常道の類推を国の経営に当てはめてみると、最初に書いた日本の現状の病根が違った角度から見えてきます。

政治も経済と同じに生き物です。世界情勢は日々めまぐるしく変わっています。政治家は会社の経営者と同じに情勢変化に迅速かつ柔軟に適応が出来ないと勤まりません。そして自民と公明両党の政治ではそれが出来ていなかった。この一点に尽きます。

今回の選挙ではこの一点のみが投票先決断のポイントだと思いませんか。もしこの10年以上にわたる自公政権の政治が国内、国際の政治課題に迅速、柔軟に対応してと感じておられるかたは賛成の一票を投じればいいし、政治の質の劣化と経済・産業構造が沈滞してきていると感じておられる方は反対の一票を投じるのが筋でしょう。非常に分かりやすい。

官僚好みの点数化により、改めて「政治の矮小化」が進み、政治危機が更に深くなるという事態には国民は「覚悟」を持って臨むべきだと思います。
政策を「覚悟」ある決断で実現する政治家を選ぶと同時に、マスコミも含めて「政治の矮小化」を加速している社会状況の中で国民も「覚悟」を持って決断をすべき時が来たと思います。

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